監督のコメント
「霊的ボリシェヴィキ」という言葉に出会ったのは今から20年以上前。
神道霊学研究家、武田崇元氏のインタビュー記事を通じてでした。
「霊的」×「ボリシェヴィキ」(レーニンが率いた革命党派)。
このあり得ない組み合わせに自分は啓示のごとく撃たれ、
そのままタイトルに戴いた映画を撮らねばならぬと思い定めたのです。
以来、企画の実現は紆余曲折を繰り返し、
時には「Jホラーシアター」で『恐怖』(2010)という副産物を生み出しながらも、
この尋常ならざるタイトルが触発する内容は容易に商業ベースに乗るものではなく、
今回ついにインディペンデント制作の形で陽の目を見た次第です。
「霊的ボリシェヴィキ」とは何なのか?
これほど深く取り憑かれているにもかかわらず、自分はいまだに説明する言葉を持ちません。
映画を通してしか表現できないもの……なのかも知れません。
ところで、今年は偶然にもロシア革命100周年でした......。
監督・脚本 高橋洋